HSC(Highly Sensitive Child)は、「感覚がとても敏感な子」と説明されることが多いです。
けれど、実際に子どもと向き合う中で、「過敏さだけでは説明できない違和感」を感じることがあります。
息子の場合、幼児期に転んでも泣かないことや、暑さ寒さに気付きにくいことに気がつきました。
それは、感覚に鈍さが見られる「感覚鈍麻」という特性でした。
この記事では、わが子の体験をもとに、
HSCの中にも見られる感覚鈍麻という視点から、
子どもの行動をどのように理解できるのかを整理していきます。
その不注意さはHSCの過敏さから?知っておきたい「感覚鈍麻」の影響とは
自閉スペクトラム症(ASD)に多く見られる感覚特性には、感覚過敏だけでなく、感覚鈍麻が含まれます。感覚鈍麻とは、痛みや温度、身体の位置感覚などに気づきにくい状態を指します。
また感覚過敏と併発するケースは多く、どちらも不注意さにつながったり、「やる気がない」と誤解されやすいことも。
転んでも泣かない、暑さ寒さがわかりにくい、自分の体の使い方がつかみにくい──
そうした様子としても現れることがあります。

わが子に見られた「鈍さ」と運動の困難さ
HSCとASDの両方の特性をもつ息子・マコトの場合、この感覚鈍麻が、運動面の大きな課題として現れていました。
体の使い方がうまくつかめず、日常生活の中でも転びやすかったり、動作がぎこちなく見えることが多かったのです。
一方で、表情や空気を読む力はとても強く、人の気持ちに敏感なHSCらしい一面も併せもっていました。
幼児期に見られた行動を振り返って
マコトが2歳台の頃、後頭部を壁に打ち付ける時期がありました。感情的に癇癪を起こしている様子ではなく、試しているような、遊びに近い感覚での行動だったのです。
また、同じ時期、耳を塞ぐ行動もよく見られたことは印象的でした。
当時は理由がわかりませんでしたが、今振り返ると、
自分の感覚の違和感を確かめていたのかもしれないーそう感じることがあります。
HSCと発達特性の違いについて整理した記事もあります。
▶︎ HSCとASD|違いと重なりをやさしく解説

同じ立場の方へ
「HSCだから過敏なはず」
そう思い込んでしまうと、見えにくくなる困りごともあります。
<感覚鈍麻>という視点をもつことで、子どもの行動の意味が変わって見えることもあります。
もし違和感を感じたときは、ひとつの枠に当てはめず、複数の可能性を残して考えてみることが、
その子に合った理解や支援につながるように感じています。
感覚の違いは「過敏」だけではなく、「鈍麻」という視点も含めて考えることで、
子どもの理解が少しずつ深まっていきます。
この記事で触れた内容は、HSCとASDの感覚特性や、両者を併せ持つ場合の考え方について書いた
こちらの記事の一部を整理したものです。
HSCと発達特性について、より全体像を知りたい方は、
こちらの記事もぜひご覧ください。
📕書籍を紹介前に..
感覚過敏だけでなく、鈍麻という視点を知るきっかけになったのが、感覚統合に関する書籍でした。専門的ではありますが、子どもの行動を理解する手がかりになります。
※この記事には、Amazonアソシエイトのリンクが含まれています。紹介している書籍は、実際に参考になったと感じられるもののみを掲載しています。
(特性や感じ方には個人差があります。ひとつの選択肢として参考にしていただければと思います。)


















